芦屋の海を見下ろす家
芦屋市S様邸
眺望を愉しみ尽くす家
この絶景、ひと言で言えば「感動」。街の向こうに広がる海、梅田の高層ビルやあべのハルカス、関西空港だけでなく、天気の良い日は淡路島まで望めるとか。このパノラマを愉しみ尽くす。それがこの住まいの一番の特徴です。リビングは連続窓が一面に広がり、優雅な雰囲気と眺望を両立。一つひとつの窓が縦長なので遠近感が際立ち、丘の中腹ならではの風景により奥行きを感じさせます。
視線を遮らないように、バルコニーのフェンスは強化ガラス製のものをチョイス。南向きゆえに夏場は日光と熱の入り込みが懸念されますが、カンチレバーの庇で直射日光を遮断し、窓は複層ガラスで暑さをシャットアウト、猛暑日の日中でも快適な室内環境を保っています。
眺めはバスルームからも。浴室に窓を設け、洗面の仕切り戸もガラスなので、生活の何気ないシーンを美景が彩ります。夜に明かりを落とせば煌めく夜景が眼下に広がり、「湯船」はまるで「宇宙船」のようです。
自然素材の美と快適
明るい空間もまた、この住まいの魅力です。フランク・ロイド・ライトの意匠を随所に織り込んで、折り上げ天井や間接照明が優雅。でも重厚過ぎないのは、インテリアに精通した奥様の意向で壁のタイルやフローリングなどをブライトな色調にしたから。窓が多いだけでなく、ホールにトップライトを設置し、隣家から見える部分も壁ではなく磨りガラスにして、自然光をたっぷり取り込みます。
自然素材もふんだんに。白い漆喰壁やナラ材の無垢フローリングは吸湿性があり、四季を通じて清爽な空気に「この心地よさは住んでみないとわからないですね」と奥様。壁にはタモ材、そして寝室の天井には一面にスギ材を貼り付け、木の温もりが格調と癒しを与えてくれて申し分ない居心地です。
何気ないデッドスペースに物入れを設け、キッチンにも大きなパントリーや食器棚など、収納や造作家具も充実。緩やかに繋がる空間を、より広く使える工夫が随所に施されています。
半地下構造で空間を確保
S様邸は二世帯住宅でもあり、オフィスも備えています。
ご両親の生活スペースは、LDKが一体化した大空間。さらに、内と外の境を感じさせず、視覚的にはデッキまで空間が連続し、その向こうに絶景が広がります。まるで街や海が〝わが家の庭〟のような距離感に思え、まるでリゾートホテルのような雰囲気です。また、地平フロアと玄関をホームエレベータで結びバリアフリーを実現。高齢のご両親は大変喜んでいるとか。
オフィスにも連続窓を設置し、眺望と明るさを。フローリングや据付家具などはやや濃い目のカラーで、空間のトーンを落ち着いた感じに。ライブラリと応接のスペースは半地下室ですが、吹き抜けで空間を一体化。違うフロアでも声を掛け合え、光も差し込みます。容積率の規制が厳しい芦屋で十分な空間を確保するために、斜面地形を生かし、擁壁を設けることでこの半地下空間を生み出しましたが、土木工事の実績がある平尾工務店だからこそ実現できるアイデアです。
INTERVIEWインタビュー
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モデルハウスへ足を運ばれたきっかけは?
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実際にモデルハウスに入ってご覧になった感想は?
ご主人 他社には全くないような世界観で、無垢の木がすごいなと。あと、インテリアからして違っていて、トータルデザインがなされていると感じましたね、統一感があって。ただ、とてもじゃないけれど手を出せるような金額じゃなかったんです、家を建てたばっかりだったので。つらいですよね、こんないいところがあると知らずに、他社で建ててしまったので。
奥様 前の家も良かったし、気に入っていたのですけれど、平尾工務店さんはモノもテイストも全然違うなと。
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フランク・ロイド・ライトについてはどのようなイメージがありましたか?
奥様 主人は海外に住んでいましたし、留学もしていましたので、「落水荘」を見たことがあるんですよ。
ご主人 実物じゃないんですけれどね。20歳の頃、留学中に遠足で地元のミュージアムに行ったら、ちょうどライト展をやっていて、その中で一番印象深かったのが「落水荘」でしたね。ライトは、とてつもない建築家だとは聞いていたんですよ。こんな身近に、神戸に、そんな建築家のデザインの家があって、それを手に入れられるとはその時に考えもしなかったですね。
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神戸東モデルハウスはダーク調ですが、こちらは明るいイメージですね。
ご主人 家内がインテリアに精通していて、色合いとかはかなり詳しくて、やっぱり明るい感じが良いのではないかという意見で。
奥様 図面を見て、建物がすごく大きいなと感じたんです。この大きさでダーク系にすると威圧感がすごいなと思って。だから明るくして、軽くしても十分重厚感があるなと。
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設計段階で要望された点はどんなところですか。
奥様 こだわったのはやっぱり眺望だったので、ベランダのフェンスを透けるガラスにしてくださいということと、窓を大きくたくさんということですね。光をたくさん入れるお家にしたかったので、窓にこだわりました。それをお伝えしたら、平尾社長が「落水荘」でいきましょう、と。それで、ダイニングの窓は「落水荘」と同じデザインになったんです。
ご主人 平尾工務店さんのすごいところは、施主のわがままを聞いてくれないところ。最初からデザインのポリシーがあるんですよ。結局、日本の住宅は施主の言いなりになって、デザインがぐしゃぐしゃになりがちなんです。でも、平尾工務店さんは施主と設計の間にオーガニックハウスのデザイナーがいて、そのデザイナーが世界観を持っていて、それを選ぶスタイルなんです。細かい点のわがままは通るのですけれど、デザインの根幹に関わる部分は通らない。その線引きが良いから、ちぐはぐにならないんですよね。
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実際に住んでみて、いかがですか?
奥様 オーガニックハウスの良さは、住まないとわからないところも多いですね。心地良いんですよ。漆喰の壁が体に良いんです、本当に。日々健康になっていく気がします。無垢材のフローリングも、木目が、冬は隙間がもっと空くんですよ。たぶん呼吸しているのですね。
ご主人 夏は湿気がないし、冬は乾燥しない。営業の方がおっしゃっていた通りで、過去の実績や経験に基づいて、強く奨めてくれたおかげです。平尾工務店さんの提案力は強すぎなんですが(笑)、それが本当にありがたいですね。こういう良い商品を、いろいろな人にもっと知ってほしいと思います。ブランドで選んで、結果的に損している方もいらっしゃるんじゃないですか。
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寝室の天井のスギ材にもこだわりがあったそうで。
奥様 あれは私がどうしてもやってもらいたくて、「天井を木にしてください」とお願いしたんです。きれいに仕上げてくれました。毎晩寝るときに見上げて、「いいなぁ~」って満足しています(笑)。
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オフィスも素敵ですが、仕事ははかどりますか?
ご主人 楽し過ぎて、環境が良すぎちゃって…、思ったよりはかどらないですね(笑)。
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平尾工務店を選んで一番良かったと思ったことは何ですか?
ご主人 何よりも感謝しているのが、形が特殊で造成が難しいこの土地を、低コストで整備してくれたことです。この造成力は他社さんにないだろうし、下請に出すことになって、ものすごいコストがかかると思うのですよ。私の感覚だと、造成の費用は半額で済んだと思います。良心的ですし、大きなメリットですよね、一貫して工事できるから。要は、ゼネコンとして、大邸宅はもちろん、公共施設や土木工事の実績がある、そのおかげなんです。その部分があまり知られていないので、ちょっと勿体ないですよね。他社さんにも見積もってもらったのですが、いまの家よりも規模が3割くらい小さいのにもかかわらず、1.5倍くらい高かったのですが、これは造成費の差ですね。しかも、敷地を広く使えるようにしてくれたんです。
奥様 他社さんはデザインは今っぽいデザインでそれはそれで素敵だったんですけれど、図面を見ると平尾さんより面積が3割くらい小さかったんです。平尾さんのところはすごく大きくて、建築基準の厳しい芦屋で「本当にできるのかなぁ?」って思ったんです。本当にこれだけ大きい家が建てられるのなら建ててもらおうよ、みたいな。ゼネコンとしてのノウハウはすごいなと思いました。
ご主人 きっと、このコストでこの大きさは他社では不可能ですよね。平尾工務店さんが芦屋山手にマンションとモデルハウスを建てた直後だったこともラッキーでした。あの知見がここに生きているんです。限られた芦屋の土地を生かし切る力があるんですよ、平尾工務店さんには。そのことを芦屋周辺に家を建てたい人にもっと知ってほしいですよね。
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平尾工務店のスタッフの対応はいかがでしたか。
奥様 うちの夫婦はもともと家にすごいこだわりがあるので、すごくわがままなことを言わせていただいたのですけれど、設計していただいた平尾真智子さんがすごく熱心に話を聴いてくださって。
ご主人 二世帯分だから、申し訳なかったですよね。
奥様 それに、全くテイストの違う事務所もあって、いっぱい希望を伝えたのですが、それらをオーガニックハウスと調整しながらうまく採り入れてくださったのですね。営業の明石さんも付き合いの良い方で、いろいろな物件を見せていただいて。とにかく、よく話を聴いていただきました。
ご主人 住宅展示場で気になったので。際だったものがあると、吸い込まれていったんですよ(笑)。圧倒的にモノが違うなと。他社さんはぜんぶ工業的で、みんなデザインが似ているんですよ、その時々の流行りのままで。でも平尾工務店さんのデザインは何か見覚えのあるような、フランク・ロイド・ライト的だったんですよね。そこに差別化を感じました。