心地よい住まいに欠かせない窓のデザイン
設計室 古西美加理
家の中で居心地の良い場所、落ち着ける場所はたくさんあると思いますが、その中でもお気に入りの一つとして、窓から外を眺められる席が挙げられるのではないでしょうか。
視界が広がり、外の景色を楽しむことで開放感が生まれます。ふと外を眺めることで気分転換ができ、季節によって変わる景色が楽しみにもなります。
窓には、家の中に光や風を取り入れる重要な役割がありますが、それだけではなく、外とのつながりを感じさせ、開放感を感じさせてくれる面もあります。
そこで、弊社の社員食堂で私の好きな窓をはじめ、モデルハウスなどの魅力的な窓をご紹介します。
社員食堂の窓
食堂にあるこの窓が私は好きです。外の景色を見ながらゆったりと過ごせる場所です。
透明ガラスで、前面が道路になっていて交通量も多く、信号もあるので、信号待ちで止まる車もたくさんありますが、外からの目線を気にすることもありません。
腰窓の取り付け高さがやや高めなので、椅子に座った時でも車に乗っている人が見えずに済みます。外からも中の様子はあまり見えていないと思います。
腰窓とは、人の腰の高さにある窓のことです。
さらに垂れ壁がないので、天井いっぱいまで窓があり、開放感があります。
垂れ壁とは、天井から垂れ下がっている壁のことです。
窓の外には常緑ヤマボウシが植えられています。
常緑なので、冬でも目隠しとして大活躍しています。
5月~6月頃には、白い花をたくさんつけるので、お花を楽しむことができます。
花が咲いているのを見つけた時は、なんだか嬉しい気分になります。
窓の外にはヤマボウシだけでなく、県道の奥にある高速道路の法面にある木々も借景となって、とても癒される景色です。
法面の木々には桜やサツキ、ツバキなども咲きます。
窓の外を見ながら、今日は風が強いなとか、いい天気だなとかそんなことを思いながら、デザートまでついている食堂のランチを食べて贅沢な時間を過ごせています。
オーガニックハウスのデザイン
この社員食堂がある建物は、弊社が手掛けるオーガニックハウスシリーズの一つです。連続する天井いっぱいまでの窓や深い軒と水平ラインを強調した外観が特徴です。
この建物には、木ゴコロファーム直売店mogiyomogiも併設されています。
連続する大きな窓と高窓があるところは、ショップmogiyomogiとその作業スペースとして使っています。奥に社員食堂のスペースがあります。
内部の床はナラのフローリング、壁は一部外壁と同じレンガタイル貼りになっており、外と中のつながりを感じます。
窓の配置と視線のコントロール
お家を建てられるお客様からは、
「こちらの方面に花火が上がるので、その景色を楽しみたい」
「こちら側の景色が開けているので、大きな窓を設けたい」
など、日常の中で景色を楽しんだり、自然を感じながら暮らしたいというお声も多くあります。
しかし、住宅街では外からの視線が気になるなど工夫が必要な場合もあり、そういったご要望にお応えできるよう設計担当が一所懸命検討しています。
私の仕事は直接お客様とお会いすることはありませんが、内観や外観のイメージをパースや3Dで確認していただけるよう、データ作成しています。実際に完成したお家を見せて頂く際は、窓からの景色に感動することがあります。
お家がくつろげて落ち着ける空間になるのはもちろんですが、自然を感じて癒されるなど、お気に入りの場所があるともっといいですね。
窓から楽しむ景色のバリエーション
ピクチャーウインドウをご存じでしょうか。
屋外の景色を絵画のように窓枠で切り取るピクチャーウインドウ。
日本庭園が有名な島根県にある足立美術館にもあります。テレビなどでご存じの方も多いのではないかと思います。枯山水庭園など複数の庭園が広がり、自然の山々も借景となって、四季折々の表情を楽しめる、そんな風景を切りとった窓からの景色はとても綺麗でした。
こちらの事例は、お庭が見える窓です。絵画のように楽しめる素敵な窓ですね。
窓から楽しめる景色は自然の風景だけでなくいろいろあります。
「隣家の瓦屋根」が見えるピクチャーウインドウがありました。こちらでご紹介しています。
《関連ブログ》窓がきりとる景色は
天気や季節によって変わる景色は「生きた絵画」です。冬に雪が降る様子や屋根に積もった姿を想像すると素敵だなと思います。
また、高窓から空を眺めたり、地窓から坪庭の植物を見て四季の移ろいを感じたりと、大きな窓でなくても、自分のお気に入りの場所を作ることができます。
モデルハウスの窓
弊社のモデルハウスは、マンションリフォームも含めて5つあります。
モデルハウスの窓を一部ご紹介します。
・自然派リノベーション 神戸ギャラリー
ダイニングからは、公園や街路樹の木々が見え、とても癒されます。道路沿いにある建物ですが、2階にあるので通る人の視線を気にすることなく、落ち着ける空間です。桜の時期もとても綺麗で部屋の中にいても四季の移ろいを感じられ、時間を忘れてゆったりと寛げる場所です。
・神戸東モデルハウス
こちらもダイニングです。床から天井までの連続する窓とウッドデッキで部屋の広がりを感じます。庭の木々が目隠しになり、視線を気にせずゆったりと寛げる空間です。
・三田モデルハウス
キッチンや横並びのダイニングの前には連続する大きな窓で開放感たっぷりです。広めのウッドデッキと深い軒で部屋の中でも外でも楽しめます。ウッドデッキの向こうは道路なのですが、目隠しの植栽で視線を気にせずに過ごせます。
・芦屋モデルハウス
2階のミーティングルームのコーナーに連続する窓には山が見え、新緑、桜、紅葉など四季折々の表情が楽しめます。
・宝塚モデルハウス
こちらのダイニングは南側にあります。窓を取りたい所ですが、道路沿いのため、視線を気にせず寛げるように窓の位置をずらして配置し、ダイニングテーブルの所を壁にしています。縦長の窓からは壁を斜めにカットしているためダイニングにも光が入りやすく、風通しもできます。
腰窓は、小さなスペースですが庭もあり、秋には紅葉も楽しめる場所になっています。
ぜひ各モデルハウスで実際にご体感ください。
今回は、家の中のお気に入りの場所の一つとして窓から外を眺められる席をご紹介しました。モデルハウスには上記以外にもおすすめの場所がありますので、ぜひ実際にご覧いただきたいです。
あなたのお気に入りの窓からの眺めはどのようなものですか?安らぎをもたらし、心地よくリフレッシュできる空間を一緒に考えてみましょう。お気軽にご相談ください。